「訪問介護」って何だろう?
訪問介護とは、ホームヘルパー(訪問介護員)が介護を受ける方の自宅を訪問し、自立した暮らしが送れるよう日常生活のお手伝いをするサービスです。介護保険において「要介護認定を受けた方」が利用することができます。
「年をとっても住み慣れた空間で生活したい」という思いは、多くの方が持っていることでしょう。訪問介護には、介護が必要でも自宅での生活を継続できること、家族の介護負担が軽減できることに加え、ヘルパーが定期的に訪問することで体調の変化や安否確認ができるといったメリットがあります。
一人暮らしの方や家族による介護が難しいという方も増える中、こうしたサービスを利用することで、介護を受ける方がいきいきとした毎日を送れる可能性が高まります。
訪問介護で受けられるサービス
訪問介護で受けられるサービス内容には「身体介護」「生活援助」「通院等乗降介助」があります。
サービス内容
身体介護
食事・入浴・排せつ・着替えなど、身体に直接触れて行う介護のことです。
生活援助
掃除・洗濯・食事の準備など、日常生活における身のまわりのサポートのことを指します。
通院等乗降介助
自宅から通院する際に、車の乗り降りや移動の介助、運転を行ってもらうものです。
注意点として「家族全員の食事の準備」や「ペットのお世話」など、利用者本人以外への援助や、日常生活を送るのに困らない援助は介護保険の対象になりません。ただし、訪問介護で頼めないことも、地域の有償ボランティアや保険外サービスの利用でお願いできる場合があります。
また、訪問看護と違って訪問介護では医療的ケアは行えません。医師や看護師でなければ行えない行為もあるのです。
費用はかかるの?
サービスを利用するうえで、やはり気になるのがお金のこと。自己負担額は、原則1割です。一定以上の所得がある場合は2〜3割負担になることがありますが、要介護度による費用の違いはありません。
訪問介護を頼むときには「生活援助30分」といったように、内容と時間を決めて依頼します。サービス内容によってそれぞれ利用料金が設定されていて、要介護度に応じて「利用限度額」というサービスを利用できる上限も定められています。利用できる時間やサービス内容はケアマネジャーが本人の状況や本人、家族の希望も踏まえて決定します。
料金は「サービスの種類別料金×利用時間+その他の料金」で計算できます。支給限度額を超えるとオーバーした利用料は全額自己負担になるので、どの程度のサポートが必要なのかしっかりとケアマネジャーと相談しましょう。
訪問介護を利用するには
訪問介護は明日始めたい!といって、すぐに利用できるわけではありません。申請や契約の手続きが必要になるため、少しでも気になったら地域ケアプラザ(地域包括支援センター)や区役所(高齢・障害支援課)に相談するのがよいでしょう。
地域ケアプラザのページでは、お住まいの住所から、担当する地域ケアプラザを検索できます。