人生会議って何だろう?
「人生会議」とは、「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)」の愛称です。
ACPとは、アドバンス=前もって、自分が望む医療やケアを、プランニング=計画しておくこと。自分が人生において大切にしていることや望んでいること、何かあったときにどこでどのような医療やケアを望むかあらかじめ考え、人生の最終段階について信頼できる人や医療者と話し合っておくことです。
まずは動画で「人生会議」を想像してみよう
横浜市「人生会議」短編ドラマ
「稔りの世代(高齢期)編」主演:竹中直人さん
「働き盛り世代(壮年期)編」主演:高島礼子さん
なぜ「人生会議」が大事なの?
人生会議は、「元気なうちから」「自分自身で」前もって考えることがポイントです。
ポイント
・「意思」は変化するもの。誕生日、お正月など、節目節目で繰り返し話すことが大事です。気持ちや考えが変わったら、何度でも話し合いましょう。
・医療やケアが必要になったときに、自分で決められなかったり、意思表示ができなかったりする可能性も。信頼できる人に今の考えや気持ちを伝えて、いざというときに備えておきましょう。
・結論を決めることがゴールではありません。考えを周りの人に伝え、自分の価値観を改めて認識することも、人生会議で得られるもののひとつです。
病院は「治療」を行う場であるため、一人ひとりの生活や背景も見えづらく、何かあってからでは本人の意向や価値観を汲み取ることが難しい可能性もあります。
そのため、日頃から家族やケアチーム、医療者など、自分に関わってくれるさまざまな職種の人たち全員が1つのチームと考え、ACP=人生会議をしておきましょう。
人生会議、何からやればいい?
「人生会議が大事なことはわかったけど、いきなり誰かに話すのはちょっと……」と思った方は、直接話す前に「書いて伝える」という方法もおすすめです。
もしものときに備えて、シンプルな3つの質問に回答することで自分が望んでいる医療やケアについて伝えられる「もしも手帳」。 好きなものや自分史、お金のこと、これからやってみたいこと、大切な人へのメッセージ、事故や病気など万が一のときにどうしてほしいか、などについてトータルに書いて伝えられる「エンディングノート」。
どちらもいつ書いてもよいもので、書くことで自分の考えの整理にもつながります。もちろん、全部書かなくても大丈夫!気持ちが変わったら、何度でも書き直せます。
「もしも手帳」「エンディングノート」は、希望する人はどなたでも無料でもらうことが可能です。気になる方はそれぞれの記事から、「どこでもらえるの?」の欄をチェックしてみてください。
▶︎「もしも手帳」についてもっと読む
▶︎「エンディングノート」についてもっと読む
最後に、すべての人が人生会議をしなくてはいけないわけではありません。気が進まないときは、まずは自分の頭の中だけで考えてみましょう。
あなたの心の声を伝えることが、大切な人の心の負担を軽くすることにもつながります。誰かに話すことで、自分の思いが整理できる場合もありますよ。「話してみようかな?」と思ったときが始めどき!まずは身近な話しやすい人に、あなたの気持ちを伝えてみてくださいね。