介護サービスにかかる「お金」のハナシ

介護サービスにかかる「お金」のハナシ

1割負担って、いったいどのくらい?

実際かかる費用は?

介護が必要になったら、まず頼りたいのが介護保険のサービス。多くの方が気になるのが「費用」ではないでしょうか。介護度は、要支援1~2、要介護1~5に分かれています。介護保険で使えるサービスの内容や頻度、それにかかる費用は、要介護度によって異なります。この記事では、要介護度と具体的なサービスの利用例をもとに、自己負担割合が1割の場合の費用について紹介します。自己負担額割合は「介護保険負担割合証」に書いてあるので、チェックしてみましょう。

要支援2のAさん

Aさんプロフィール
Aさん

足腰が弱いため、支えがないと歩いたり立ち続けたりすることができない状態です。
Aさんの介護サービスにかかるお金は?

横浜市通所介護相当サービスを週1回利用
自己負担の目安:月1,793円+食費+日常生活費

生活機能維持のため、横浜市通所介護相当サービスを週1回利用しています。
※横浜市通所介護相当サービスとは、デイサービス事業所へ通い、機能訓練や健康チェック、入浴・食事その他の日常生活上の介護を受けられるサービスです。

横浜市訪問介護相当サービスを週1回利用
自己負担額の目安:月1,308円

自宅の近くでは買えない生鮮食品の買物をしてもらえるよう、横浜市訪問介護相当サービスを週1回利用しています。
※横浜市訪問介護相当サービスとは、自宅を訪問するホームヘルパー(訪問介護員)により、入浴・排せつ・食事の介助等の身体介護、掃除・洗濯・調理・買い物等の生活援助が受けられるサービスです。

介護予防福祉用具貸与で杖をレンタル
自己負担額の目安:月150円程度(種類により異なります)

歩くとふらついて移動に不安があるので4点杖をレンタルしています。
※介護予防につながる自立した生活を送れるよう、福祉用具の貸与が受けられます。

要介護3のBさん

Bさんプロフィール
Bさん

食事や着替え、トイレに介助が必要。 直前のことや日課が思い出せないなど理解力の低下が進んでいます。Bさんの介護サービスにかかるお金は?

訪問介護(身体)を月12回(週3回程度・1回45分)利用
自己負担額の目安:月5,172円

食事の介助のため、訪問介護を週3回のペースで利用しています。
※訪問介護とは、自宅を訪問するホームヘルパー(訪問介護員)により、入浴・排せつ・食事の介助等の身体介護、掃除・洗濯・調理・買い物等の生活援助が受けられるサービスです。

居宅療養管理指導(薬局の薬剤師)を月2回利用
自己負担額の目安:月1,036円

服薬状況や薬の管理方法を確認してもらうため、居宅療養管理指導を利用しています。
※居宅療養管理指導とは、在宅療養している人で、通院が困難な場合に、自宅を訪問した医師、歯科医師、薬剤師等による、療養上の管理や指導、助言等を受けられるサービスです。

通所介護を月8回(週2回程度)利用
自己負担額の目安:月7,848円+食費+日常生活費

生活機能を維持するため、通所介護を週2回のペースで利用しています。
※通所介護とは、定員19人以上のデイサービス事業所へ通い、機能訓練や健康チェック、入浴・食事その他の日常生活上の介護を受けられるサービスです。

福祉用具貸与(ベッド・車椅子)
自己負担額の目安:月2,500円程度 (種類により異なります)

歩くことが難しくなってきたため、車椅子をレンタルしています。また、ベッドから自力で起き上がることが難しくなってきたため、背の高さを調整できるベッドをレンタルしています。
※日常生活の自立を助けるため、福祉用具の貸与が受けられます。

要介護5のCさん

Cさんプロフィール
Cさん

身のまわりのこと全般に日常的に介護が必要。 名前や生年月日が言えないなど、意思の伝達が難しい状態です。Cさんの介護サービスにかかるお金は?

特別養護老人ホーム(ユニット型個室)に入所
自己負担額の目安:月136,043円(基本+食費+部屋代を含む)
+日常生活費+理美容代など

家族が日中仕事で毎日の介護や健康管理が難しいため、特別養護老人ホームに入所して生活しています。
※特別養護老人ホームとは、入浴、排せつ、食事の介護等、日常生活の世話、機能訓練、健康管理及び療養上の世話を行う施設です。

介護保険は、介護が必要な高齢者自身の日常生活をお手伝いする制度です。自宅に訪問する場合も、同居する家族の食事づくりや、ペットの世話、年末の大掃除など、介護保険ではお願いできないこともあるので、覚えておきましょう。

また、介護保険は「もう少し長い距離を歩けるようになりたい」「塩分に気をつけた食事を続けたい」といった、自分らしい暮らしを実現できるようにお手伝いする役割も持っています。ケアマネジャーは介護保険のサービスだけではなく、介護を受ける人自身が自分らしい生活をこれから先も送れるように、「自分でできそうなことはまずは自分でやってみましょう」と提案するなど、介護保険サービス以外のことを勧めることもあります。

介護保険サービスを
利用するには

冒頭で紹介した通り、介護保険で使えるサービスの内容や頻度、その費用は、要介護度によって異なります。自分や家族の場合はどうなるか、詳細を知りたい方は地域ケアプラザ(地域包括支援センター)やケアマネジャーに相談してみてくださいね。

また、まだ要介護・要支援認定を受けていない方は、地域ケアプラザ(地域包括支援センター)区役所(高齢・障害支援課)で申請をすることが必要です。

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相談

地域ケアプラザや区役所に「自宅での困りごと(掃除、洗濯、調理、買い物、入浴、排せつ、食事など)」を相談します。

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申請

地域ケアプラザや区役所の窓口で本人または家族が要介護認定の申請をします。申請には介護保険被保者証が必要です。かかりつけの医療機関名、医師名などがわかるもの、40~64歳までの方は、医療保険証を持っていきましょう。

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要介護(支援)認定

区役所が、総合的に心身の状態を調査・審査し、 介護度が決まります。
認定通知書は郵送で届きます。

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ケアプランの作成を依頼

ケアマネジャーを選び、ケアプラン作成を依頼します。
ケアマネジャー選びは、地域ケアプラザや区役所でも相談できます。

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契約

ケアプランをもとに、サービス事業者(介護サービスを提供する会社)と契約します。

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利用

サービスの利用が始まります。

こちらのSTEPを参考に、まずはお住まいの地域の地域ケアプラザに相談してみてください。

▶︎申請をする地域の地域ケアプラザ(地域包括支援センター)を探す