認知症になったらどうする?

認知症になったらどうする?

やるべき対応と必要な制度・手続きについて

「認知症」って何だろう?

親やご家族が認知症に直面した際、どのように行動すれば良いのでしょうか?特にはじめて認知症と向き合う方にとっては知らないことも多く不安になりやすいものです。

そこで本記事では、「親やご家族が認知症になったときにどのように向き合っていくと、よりよい暮らしにつながっていくのか?」という問いにお答えしていきます。

認知症とわかったらどうする?
【初めて介護を始める方へ】

認知症になると物忘れや理解力・判断力の低下により徐々に日常生活に支障が出てきます。ですが、認知症なのか?加齢による症状なのか?の判断は難しいところ。そこで、「認知症ではないか?」と気になった際は下記を確認してみてください。

まずは断定せずに様子を見る

多くの場合、認知症の始まりはあいまいで、暮らしの中で「何かおかしい」「今までと感じが違う……」と思うことが少しずつ増えていきます。

とても疲れやすく、家事や仕事を最後までやり遂げられなかったり、ミスが増えたりします。特に周囲の音がうるさかったり、スピードを求められたりする場面では、ストレスが募って、できるはずのこともできなくなります。このようなときに、周囲の人とのちょっとしたトラブルもおこりがちです。

【参考】
チェックリストで確認してみよう!

自分でできる認知症の気づきチェックリストもあります。早い段階で認知症に気づくことができれば進行を緩やかにできる可能性もありますので、少しでも気になった際は以下チェックリストより確認してみてください。

▶︎自分でできる認知症の気づきチェックリスト

家族全員で支援

自分に起きている変化をやりすごしたり、一人で悩んだりせずに、気軽に周りの人に相談し、また医療機関を受診し、少しでも早く次のステップに踏み出すことは、その後の人生をよりよく生きるためにも大切です。

この頃、本人の変化に気づいた周りの人の関わりはとても重要です。決して不安をあおることのないよう、それまで通り接しながら、前向きな応援やアドバイスをしてくれる人がいると、本人も相談や受診に行きやすくなります。

▶︎認知症の相談をしたいと思ったら


認知症の人とともに生きる家族

認知症になった本人だけでなく、その家族にも少なからず変化が訪れます。

多くの家族が経験する“気持ち”のステップがあります。これを理解することは、家族が認知症になったときに状況を受け入れる助けになります。また家族の介護をしている人の何かな力になりたいときにも役立ちます。

段階 特徴 心理状態
第1ステップ とまどい・否定 以前の本人からは考えられないような言葉や行動にとまどい、「こんなはずはない」と否定しようとします。
第2ステップ 混乱・怒り・拒絶 さまざまな症状を示す本人にどう向き合ったらよいのかわからず混乱したり、ささいなことに腹が立って本人を責めたり、「顔も見たくない」と拒絶したりします。心身の疲れ、今後の生活への不安が増大し、絶望感におそわれやすい最もつらい時期です(虐待が起こりやすいのもこの時期です)。
第3ステップ 割り切り 医療・介護などのサービスも上手に使い、家族でなんとか乗り切っていけるのではないかというゆとりが生まれ、負担感は軽くなります。
第4ステップ 受容 認知症に対する理解が深まり、本人のあるがままを自然に受け入れられるようになります。

※ 実際には、第1から第4の順に単純に進むわけではなく、4つのステップを行きつ戻りつしながら、あるがままを受けとめるまでの境地に達します。家族が受容できると、本人も安心して認知症を受容し、向き合っていくことができるようになります。

そもそも「認知症」って何だろう?

認知症とは、さまざまな原因により脳に変化が起こり、それまでできていたことができなくなり、生活に支障をきたした状態をいいます。

脳は、部分ごとにそれぞれ役割をもっています。見たり聞いたりといった感覚を担っている部分、運動を担う部分、記憶を担う部分などさまざまです。認知症には、脳が障害を受けた場所によって、いろいろな種類があります。

そのため症状も一つではなく「食事をしたことを忘れてしまった」「今日が何日かわからない」といったような、色々な症状があります。

▶︎認知症の詳細はこちら

▶︎▶︎若年性認知症とは?

認知症の初期症状における接し方はどうすれば?

認知症の症状には、背景にそこにいたる理由があります。本人の視点に立って、どうしてこの言動が生じたのだろうと、考えてみましょう。本人に理由を尋ねてみる、またはその人の発する言葉・声・表情・しぐさ・行動からも「望んでいること」「困っていること」などを読み取って接することが大切です。

 

行動・心理症状(BPSD)を理解する

 

認知症の行動・心理症状(BPSD)の多くは、背景にそこにいたる理由があります。
本人の視点に立って、どうしてこの言動が生じたのだろうと、まずは考えてみましょう。本人に理由を尋ねてみる、またはその人の発する言葉・声・表情・しぐさ・行動からも「望んでいること」「困っていること」などを読みとって接することが大切です。

  
不安やうつ
  

初期には多くの人が変わっていく自分に、今後どうなるのだろうと不安になります。また、認知症にうつを伴うこともあります。
▶そんなときに、失敗を責められると、誰でも悲しくなるものです。
▶日課や役割があり、居場所があるなど安心して過ごせる環境づくりが大切です。

  
いらいらと興奮
  

いままでできていたことがうまくいかず、自分自身にいらだつこともあります。
精神状態や体調が悪いとき、感情のコントロールがうまくいかず、興奮してしまうことがあります。

  
幻覚・妄想
  

アルツハイマー型認知症では、もの盗られ妄想が有名です。もの盗られ妄想は、もの忘れに不安や「自分はもの忘れなどしない」という意識などが加わっておこります。
▶大事なものが見つからず、不安になっている本人の気持ちを受け止めて、一緒に探すのも一案です。

レビー小体型認知症では、「こどもが3人きている」などのありありとした幻視を伴うことが少なくありません。
▶薬が効く場合が多くあります。

  
歩き回る・道に迷う
  

一人で出かけて道に迷ってしまうことや、歩き回ってしまうことがあります。
本人は目的があって出かけています。その人の行動や背景を考えて対応すること、周囲の見守りが大切です。

まとめ

これから認知症に備えようと思っている方、ご自身やご家族に認知症の疑いがある方、認知症のご家族の介護をされている方など、今、これをお読みになっている理由もさまざまだと思います。

ご家族が初めての認知症となり不安を感じるのは当然のことです。症状の理解と早めの対応が、ご自身やご家族の不安を軽減します。今できることから一歩ずつ始めて安心できる備えを整えましょう。

横浜市では、認知症についての相談先を地域で数多く設けています。心配なこと、困っていること、不安なことがあるときは、一人で抱え込まずにご相談ください。

▶︎「介護保険ってなに?」の記事はこちら

▶︎▶地域ケアプラザ(地域包括支援センター)