「炭坑節」や「東京音頭」、港南区の「ひまわり音頭」も
日本の夏といえば、盆踊り。
港南区の丸山台に、非常に活気のある盆踊り会があるため、尋ねてみました。
「丸山台自治会の盆踊り会」は、毎月第二・第四水曜日の13:30~14:30に活動しています。
毎年夏に開かれる地域のお祭りが発表の場です。
現在はコロナで中止が続いていますが、以前は近隣の地区の夏祭りにも参加するなど積極的に遠征もしていました。
定番の「炭坑節」や「東京音頭」から、港南区のシンボルマークである(花)ひまわりを題材にした「ひまわり音頭」も。
先生に教わりながら、1時間で10曲、しっかり体を動かします。
高齢になっても踊れる、振り付けがポイント
この日は20人ほどの参加者がいましたが、多い時では30人にもなる大所帯。
参加者の年齢層は幅広く、70代から最高齢は90歳。
激しい動きが少なく、体に無理な負荷をかけることなく踊ることができる盆踊りの振り付けは、高齢になっても長く続けられる一つの理由です。
細かい動きや、力の入れ方なども詳しく教わることができるので、上達する喜びも感じられるそうです。
「もったいないと思った。」この会がはじまったきっかけ
この会の発起人である、幸村圭子さんにお話をお聞きしました。
もともと丸山台地区では、港南区で一番規模が大きいとされる夏祭りを開催していました。
当時は自治会に盆踊り会がなく、近隣の地区から盆踊りの会を招待していたそうです。
「それではもったいない。」と、7年前に有志で始めたのが、この丸山台自治会の盆踊り会。
この会では継続して参加してもらうために、「疲れたら休んで、無理せず体を動かしていく」という姿勢を大切にしています。
また、始めてみると、情報共有の場にもなっていきました。
近隣の病院などの情報は、いつもこの会で教え合っているのだとか。
盆踊りに参加することが、運動になり、地域の祭りを守り、日々の活力にもなっています。
「無理しなくて良いので、長く続けて欲しい」
この会で盆踊りを教えてくれるのは、柳川時子さん(丸山台自治会盆踊り会 講師)。
柳川さんは、講師歴20年以上のベテラン。
「盆踊りは無理しない程度に体を動かすことができ、次の振り付けを思い出すことも、脳への刺激になって良いんです。無理しなくてせず、長く続けて欲しいです。」
また、合間の休憩時間でおしゃべりが盛り上がっている様子についても、
「家から出て、みんなで楽しく過ごす時間が大切なんです。私はそれを手助けしてるだけよ」
と、お話ししてくださいました。
「盆踊りは楽しく体を動かせる。」
参加する方々にもお話を伺いました。
「体を動かすことが得意じゃなくても、音楽やリズムがある盆踊りは楽しくできるの」
ある参加者は、病気をしてしばらく家から出られない日が続いていましたが、
近所の方に誘われて盆踊りに参加し始めると、少しずつ鈍っていた足も動くようになり、リハビリがわりになったそうです。
また別の参加者は、
「合間のおしゃべりが楽しいのよ。お菓子を食べて、お茶を飲んで、みんなで過ごす時間がいいの。家にいても、動かず誰とも話さないで1日が終わってしまうこともあるけど。ここにくれば賑やかだし元気になるからね。」
と、盆踊りはもちろんですが、このコミュニティに参加すること自体が有意義だと話してくれました。
盆踊りをやってみたいと思ったら?
丸山台自治会の盆踊り会は、今後も、発表の場である夏祭りを目指しながら、定期的に盆踊り会を続けるそうです。
コロナ禍で発表の場がなくても、踊り続けていることで体が自然と覚えていく。
「お祭りが再開した時に、『ひまわり音頭』をしっかり踊れるようにしておきたい。」と、会の皆さんで目標にしています。
丸山台近辺にお住まいの方で、興味がある方は、ぜひ一度、丸山台第一自治会へご連絡ください。いつでも気軽に参加することが可能です。
編集後記
印象的だったのは、会の前後や合間の休憩時間の談笑タイムが大変賑やかだったこと。
皆さん本当に楽しそうにおしゃべりをしながら、笑い声の絶えない時間でした。
一度音楽がかかると、またみなさん集中して踊り出す。そのメリハリもまた素敵でした。
先生が丁寧に教えてくれるので、初めての参加でも無理なく楽しめそうなのも好印象でした。
運動は苦手だけど、体は動かしたい。そんなご希望のある方は、ぜひ、お近く地域ケアプラザに相談して、自分に合った活動が地域にあるか、調べてみてくださいね。