一人暮らしの高齢者を見守る、横浜の集合住宅。ベイサイド新山下自治会。

松澤秀夫会長(ベイサイド新山下一人暮らし高齢者見守り世話人会会長)

地域活動のことをもっと広めたい!そんな思いで立ち上げた地域活動紹介インタビュー。新山下の集合住宅で、高齢者の見守り活動をしている「ベイサイド新山下一人暮らし高齢者見守り世話人会」を紹介します。

 

互いに支え合う集合住宅の見守り会

 

見守り世話人会は仕組みづくりも独自に決めている

 

ここベイサイド新山下は、7棟で構成され、400世帯、人口650人ほどの集合住宅です。

居住者のうち70歳以上の高齢者が206人、うち、一人暮らし高齢者が68人。(令和4年9月時点)

この自治会から、令和2年10月に発足したのが「ベイサイド新山下一人暮らし高齢者見守り世話人会」。

ボランティアで運営されているこの見守り会では、見守りを希望する住人に対して声かけをしたり、見かけた際の記録を取るようにしています。

お互いがほんの少し気にかけ合う意識をすることで、お互いの健康を守り豊かに暮らせる環境づくりが行われていました。

 

自治会では季節のイベントにちなんで食事をしたり、音楽会を開いたりする。

自治会では季節のイベントにちなんで食事をしたり、音楽会を開いたりする。

 

構成団体には自治会役員はもちろん、民生委員なども関わっており、協力団体には地域ケアプラザや区の社会福祉協議会など公的な団体も名を連ねています。

会発足のきっかけは、郵便受けに溜まった新聞。

 

松澤秀夫会長(ベイサイド新山下一人暮らし高齢者見守り世話人会会長)

松澤秀夫会長(ベイサイド新山下一人暮らし高齢者見守り世話人会会長)

 

今回、この会の発起人である松澤秀夫会長(ベイサイド新山下一人暮らし高齢者見守り世話人会会長)にお話を伺いました。

ある時、郵便受けに溜まった新聞を発見した住民が自治会へ心配して知らせてくることが増え、ひとり暮らしの高齢者の孤独死が散見されたそう。

「中には2か月以上経過してから発見された例もあります。今では新聞を取らない人も増えて余計発見が遅れるんです。異臭がしてから異変に気づくんですよ。」

こうした過去の事例から、早期発見につながる連携を考えたのがこの見守り世話人会の発足のきっかけとなりました。

仕組みや書類も、すべて自分たちで考えて作っている。

仕組みや書類も、すべて自分たちで考えて作っている。

 

「できれば孤独死を防止し、気づかれずに亡くなられたとしてもできるだけ早く発見し速やかに家族や友人、知人に連絡してあげたいんです。やっぱり綺麗なまま見送りたい。死に際は美しく。という考えなんです。」と松澤さん。

ーこうした見守りを続けていく上で大切なことは一体何か。

「役割を押し付けることなく、互いに同意のもと活動しながら、一人暮らし高齢者と見守り世話人会のメンバーが交流できる環境を作ることです。交流を通じて、今の自分の状況を話す機会ができる。交流会はこれからも活発にやろうと思っています。」

そうした活発な活動に加えて、委員一人ひとりにとって負担にならないことも重要なポイントだそう。

簡単に記録できるような書類を自ら作成し、安全に配慮しつつ継続しやすい仕組みづくりにも力を入れています。

 

「気にかけ合い」がつなぐ、地域の安全と安心

 

住人同士の交流について説明してくれる松澤さん

住人同士の交流について説明してくれる松澤さん

 

発足後、見守りを開始してからは住人同士の会話が増え、入退院をしている方々の情報や万が一の連絡先など情報を共有するようになりました。

情報があったからこそ、異変を察知し孤独死の早期発見につながった例も少なくありません。

この活動を通して松澤さんは、コミュニケーションが苦手な人もいることを知りました。

しかし、挨拶から始めて、少しずつ話していくと、それは今まであまり人と話さない生活を送ってきたからだと気づきます。

「無理に参加させるものでもない。相手の心情を理解しながら歩み寄ることだ。」と話してくれました。

松澤さんは現在83歳。元気の秘訣は、地域活動としてサークル活動や演奏会を企画したり、色々な地域連携の会議に出て活動をすることだそう。そこに集まる仲間たちも活気に溢れています。

「見守り活動も、集合住宅のごみの分別も全部ボランティアだけど、全然苦にならないよ。日課だから。やらないと朝が始まらない。」と松澤さんは笑いながら話してくれました。

これからも、見守りを必要としている人に届くように地域の輪を広げていきたい

 

簡単に情報をまとめられるように書類も様々だ

 

見守り世話人会では現在新たに「鍵の預かり」システムの導入を始めました。

万が一の際に、スペアキーを管理しておくことで早期発見につなげたいと考えてのこと。

「解錠できず発見が遅れたり、鍵を開けるために業者さんを呼んだりすれば作業の時間のロスや金銭的負担もあります。スペアキーがあればその必要もない。もちろん鍵を管理するシステムは、安心してもらえるように同意書を作ったり、鍵の管理も一人でするのではなく複数人が揃わないと使えないようにしたり、工夫をしてるんです。」

また、現在見守り対象者を70歳以上の住人としていますが、障害を持っていたり何らかの理由で見守りを必要としている住人に対しては、「年齢制限なく互いに助けあえるようにすること」を、世話人会の今後の目標に掲げています。

 

information

ベイサイド新山下自治会
住所 神奈川県横浜市中区新山下2丁目8−1

編集後記

御歳83歳松澤さんのエネルギッシュな姿に、終始元気をもらいました。

「為せば成る、為さねば成らぬ何事も」が座右の銘だという言葉通り、持ち前の責任感と、頼もしさが溢れていたのが印象的です。それもまた、周りに集まる地域住民のみなさんとの関わりの中で生まれるモチベーションなのかもしれません。

居心地のいい場所には、暖かい人たちがいる。そんな気がしました。

こうした見守りの活動があると、安心して暮らせますよね。お住まいの地域ではどんな見守りの活動があるのか、興味があれば、近くの地域ケアプラザに相談してみるのもいいかもしれませんね。

※この掲載内容は2023年1月19日時点のものです。

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